
子どもは親にいろいろなことを話します。
忙しい時に話かけられると「忙しいのにな・・・」
と感じてしまいますが、
子どもの話をどのように聞くかで、
親子関係は変わってきます。
このレッスンでは、子どもの話の聞き方について学習しましょう。
アクティブ・リスニング
アクティブ・リスニングとは、積極的な傾聴を意味します。
つまり、相手が話すことに積極的に注意を向け、
聞き手は自分の主張や感情を言わず、
無条件に聞いてあげることです。
子どもが「自分は親に認めてもらっている」と感じて心を開くと、
親子関係も向上しますが、
そのためにはアクティブ・リスニングが大切になります。
子どもは自分の話を批判されずに理解してもらえると、
ただ話すことで自分を振り返り、
自分で問題解決する機会を手にすることができます。
子どもが話している時に、
子どもの話に耳を傾けていますか?
知らず知らずのうちに、
子どもの話す内容を評価したり、それに対する自分の考えを言ったりして、
話を遮ってしまっていることも多いかもしれません。
ここでアクティブ・リスニングのポイントについて、
しっかり学びましょう。
ノンバーバル・コミュニケーション
これは言葉以外のコミュニケーションのことです。
例えば、視線や姿勢、表情、声のトーンなどです。
子どもが話している時に、
何かをやりながら聞くのではなく、
子どもの正面に座ってしっかり目を合わせ、
手を動かしたり腕組みしたりせずに落ち着いて話しを聞いてあげてください。
声のトーンも重要です。
気のない相槌ではなく、
子どもが話しやすいように、
子どものトーンに合わせて相槌をうちましょう。
バーバル・コミュニケーション
これは、言葉を使って取るコミュニケーションです。
アクティブ・リスニングにおいては、
親が自分の意見や感想、アドバイスを伝えるのではありません。
「共感」「反復」が重要で、
それにプラスして「言い換え」「明確化」もしてあげると効果的です。
また、会話が途切れないように「質問」をするのも良いでしょう。

アクティブ・リスニングの例(幼稚園の子ども)
子「もう体操教室に行くのやだ」
親「どうしたの?」(質問)
子「逆上がりができないんだ。〇〇君はもうできるようになったのに」
親「そっか、逆上がりがなかなかできなくて悔しいんだね」(共感、明確化)
子「今日も何回も練習したのに、できなかった」
親「そうなんだ。〇〇君はどうしてそんなに早く逆上がりができるようになったんだろ?」(質問)
子「〇〇君はぼくよりもっと練習していたかもしれない」
親「そっか。〇〇君はたくさん練習していたんだね」(反復)
子「僕ももっと練習すればできるようになるかもしれない。
明日、また練習してみる!」
実際には上の例のようにスムーズにいかないこともあるかもしれませんが、
子どもが話しはじめた時に
「練習が足りないんじゃないの?」
「先生のアドバイスをよく聞いたの?」
などと言ってしまえば、
そこで会話が終わってしまい、
子どもの問題は解決しません。
しかし、アクティブ・リスニングをすれば、
少なくとも子どもとの会話の質は向上するはずです。
大切なのは、子どもの話を評価したり、解決してあげようとしないことです。
だからといって「ただ聞く」だけでもありません。
自分の経験や価値観で子どもの話を聞くのではなく、
子どもの世界に目線を合わせ、
子どもの話しに心から寄り添ってください。
そうすれば子どもは自分自信で解決方法を見つけていくでしょう。
次のレッスンでは「命令の仕方」について解説をします。

