Lesson5-1 子育てのエッセンス

Lesson5では、子育てで大切にしいマインドについて解説します。

子育てを楽しむための考え方は、
知ってみれば「当たり前」と思うことですが、
意外と気がついていないことが多いのです。

子どもの愛情を育む

あなたは、「自分は幸せ」と感じていますか。

それとも、「自分は不幸」と感じていますか。

人生が幸せに思えるかどうかに影響を与えるものの1つに、
「人間関係の質」があります。

ちなみに、「人間関係がうまくいっている」というのは、
知り合いが多いという意味ではなく、
その質が良いということです。

大人になってから人と良い関係を築けるかどうかは、
幼少の頃の母親(※)との関係が深く関わってくることがわかっています。

人間関係を良好にするには、
思いやりや愛情が必要です。

思いやりや愛情を、子どもの時に母親との関係で育むことができれば、
「幸せだ」と思える人生を歩める可能性が高くなります。

※現代は母親だけでなく父親も育児に参加していますが、
それでも母親のほうが子どもと過ごす時間が長く、
父親よりも影響を与えやすいです。

愛情や思いやりを育む方法

スキンシップ

日常でできて、愛情を育む効果が高く、
もっとも簡単なのがスキンシップです。

今までスキンシップをしていなかった場合は、
できるだけ増やしてみましょう。

出かける時や帰ってきた時、
寝る前や朝起きた時、
ギュッと子どもを抱きしめてあげてください。

「かわいいな」「愛しいな」
と思う度に、ギュッとしてあげても良いのです。

スキンシップは子どもが小さいうちは難しくありませんが、
大きくなってくるとお互い恥ずかしさも出てくるかもしれません。

中学生の子どもに、
お母さんがいきなり抱きしめてきたら、
拒否されてしまうかもしれませんね。

その場合は、学校に行く前や、勉強をしている時に、
行ってらっしゃい」「がんばってね」と言いながら、
肩や背中をポンポンとたたいたり軽く撫でたりする
のでも良いでしょう。

習慣になればそれが当たり前になって、
恥ずかしさもなくなっていきます。

動物に触れる

ペットを飼うことは、
子どもの成長にたくさんのメリットをもたらすと言われています。

動物を思いやることで、
責任感や思いやり、愛情など、
さまざまな感情も経験することができます。

事情があり家で飼えない場合もあると思いますが、
別の方法でも動物と触れ合う機会を与えてあげるのは、
愛情を育むのに効果的でしょう。

親が人に親切にする

親が他の人に思いやりを持ったり、
親切にしてあげる姿を子どもに見せると、
子どもの愛情を育みます。

親切といっても、日常のちょっとしたことで構わないのです。

例えば、

前を歩いている人がハンカチを落としたら、
「落としましたよ」と笑顔で拾ってあげる。

電車で気持ちよく人に席を譲ってあげる。

お店のドアを後ろの人のために開けておいてあげる。

など、なんでも良いので、人に親切する姿を子どもに見せてあげましょう。

「子どもは育つもの」という考え方

子どもに幸せになってもらいたいがために、
子どもがまだ小さい頃から、
躾として細かいことにまで口を出す親がいます。

もちろんその気持ちもわかります。

しかし、子どもにはそれぞれ異なる能力があり、
適正も異なります。

その能力を見出して伸ばすためには、
ある程度子どもを自由にさせてあげる必要があるのです。

自由にのびのびと過ごす中で、
熱中して遊んだり、人よりも上手にできることが、
自然と見つかっていきます。

自由にさせて子どもの才能を見つけ、伸ばしてあげた方が、
子どもにとっても、親にとっても、
あれこれと教えるよりも実は効率が良いです。

子どもには少しのルールと、たくさんの自由を

日常で子どもの行動に細かく口を出すと、
子どもは窮屈に感じます。

しかし、子どもの安全を確保するのも親の役目なので、
ある程度のルールを子どもに守らせるのは必要です。

また、親自身が精神的にストレスを溜めないようなルールも
定めておいた方が良いでしょう。

例えば、

  • 朝は◯時に起きて、幼稚園に行く。
  • ◯時になったらお昼寝をする。
  • おやつのルール(食べるものや、量など)
  • 公園で遊ぶ時は◯時まで。
  • テレビやゲームをするのは◯時間。
  • 夜は◯時にお風呂に入って、◯時にベッドに行く。

などです。

決めたルールは子どもにちゃんと説明して、
守ってもらいます。

そしてそれ以外のところでは、
基本的に子どもの自由にしてあげて、
親は温かく見守り、余裕があれば一緒に遊んであげます。

「子どもは親が育てなければいけない」というマインドは、
親も子どもも苦しくなります。

親の見守りのもとで、「自分で育つ」という意識があると、
子育てはもっとラクになるかもしれません。