
子どもへの声のかけ方を工夫することで、
日常のワンシーンをスムーズに進めることができます。
怒鳴ったり叱ったりしなくても、
子どもが気持ちよく動いてくれる、
そんな声かけの方法を学んでいきましょう。
朝起こす時
平日の朝、親は忙しいから早く起きてほしいのに、
なかなか起きられない子は多いです。
「起きなさーい!準備して!」
というのが多くの家庭の朝の風景かもしれません。
なかなか起きない子には、
寝ているところまで行って、
例えば次のように声をかけてあげてください。
「大好きな◯◯くん、今日もかっこいいね!
今日は何して遊ぶ?」
と言ってギュッと抱きしめて、
抱っこやおんぶをして起こしてあげましょう。
子どもが好きなメニューの朝食の日は、
「今日の朝ごはんは◯◯くんが大好きなおにぎりだよ!」
と、朝食に誘ってあげてもいいですね。
朝起きてすぐに親の愛情を感じられると、
気持ちよく1日スタートすることができるものなのです。
お風呂に入って欲しい時
お風呂に入るのがめんどくさい子は多くいます。
それは今やっている遊びを中断しなければならないのが理由の1つ。
また、「お風呂は毎日入らなければならない」という、
”やらなければならない”ものになってしまっているというのも理由の1つです。
お風呂を遊びの延長にして、
楽しいものにしてあげると、喜んで入ることが多いです。
「今日のお風呂は何色にしようか?」(入浴剤を選ばせる)
「今日はどのおもちゃをお風呂に入れる?」(お風呂用のおもちゃを選ばせる)
また、夏で気温が高い日はお湯の温度を低くして、
「今日はお風呂でプールだよ!」
と誘ってあげるのもおすすめです。
歯磨きをする時

歯磨きもお風呂と同じで、
”やらなければならないもの”となってしまっているとやりたがらないので、
これも子どもが喜ぶ方法で誘ってあげると、
進んで歯磨きをすることが多いです。
歯磨き粉の味を何種類が用意しておいて、
「今日は何味の歯磨き粉にする?」
と選ばせてあげましょう。
仕上げ磨きをしている場合は、
「よーし、虫歯菌をやっつけるぞ!」
と言いながら楽しく行いましょう。
テレビばかり見る時
テレビを見ている途中で「消しなさい」と言って、
途中で無理やりスイッチを切ると反感を買ってしまいます。
今見ているものが終わるか、CMになるのを待ってから、
「この番組おもしろいね!」と言いながら(共感してあげる)
切るようにしましょう。
または、
「テレビはいつまで見るのかな?◯◯ちゃんが決めてね」
と聞いてみてください。
「今のが終わったら」と自分で決めて、
その約束を守ってくれるはずです。
公共の場で静かにしてほしい時

公共の場で静かにしなければならないことは、
子どもには最初は理解できません。
「静かにして」「うるさいよ」とだけ言われても、
なぜ静かにしなければいけないかわからないのです。
「静かに過ごしたい人もいるから、小さい声でお話ししようね」
「寝ている赤ちゃんもいるから、起きちゃわないように静かにしよう」
と、静かにしなければならない理由をしっかり説明してあげましょう。
その上で、
「これぐらいの声で話せるかな?」
「アリさんの声ぐらいだよ」
と小さな声で話して、
親が声の大きさのお手本を見せてあげてください。
子どもへの声かけでのポイントは、
- 子どもに選ばせてあげること
- 質問してあげること
- 理由を説明すること
です。
日常のどのシーンでもこのポイントを心がけて声をかけてみましょう。
次のレッスンでは、「食事編」の声かけ方法について解説します。

